新サイトhttps://nipponphoto.net/phototechnique-fireworks/に転送します。

0914_小山花火大会0727 撮影機材:Nikon D7000 + SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM

【だれでも撮れる!】かんたん花火撮影講座
 
2018年1月21日(日)更新

 
全国1億3000万人の花火ファンの皆さん、こんにちは!
とうとう7月ですよ!7月といえば花火大会があちこちで本格的に開催される月です。
そこで花火撮影のざっくりした解説と今まで撮った花火大会の撮影ポイントを紹介しています。







花火撮影に準備するものと基本的なこと

準備するもの
 
必須用品

■バルブ撮影ができるカメラ
バルブ撮影できなくても撮れますが、なかなかしんどいです。
とりあえず10秒ぐらいまではシャッターが開けるカメラが必須となります。

■ズームレンズ(すでに構図が定まっている・慣れた方は単焦点レンズで良いと思います。)
花火を撮影する場所にもよりますが、会場付近で撮影する場合は風景と組み合わせたりスターマインをワイドに撮影するなら35mm換算で18mmぐらいの広角、単発の花火を大きく撮るなら100mm以上の望遠が必要となります。
できるだけ高倍率のズームレンズがあると良いでしょう。

さらにピント位置がわかるレンズが理想です。
レンズにピントが合ってる位置の距離が載っているやつですね。


■リモコン
必須です。撮影時に手でシャッターボタンを押していると手ブレします。
どうしてもリモコンが準備できない場合はセルフタイマーを1秒以上に設定しましょう。
またミラーレスでないカメラであればミラーアップ撮影を行いましょう。
そうすることによってシャッターを開ける時にカメラ本体に伝わる衝撃を少なくすることができます。
ニコンのカメラを使用している場合は露出ディレードモードを1秒に設定しましょう。
この場合セルフモードは設定しなくて良いです。


■三脚
必須です。
何秒もの露光を行うので手持ちだとブレます。


■SDカード
2400万画素のカメラでRAW撮りの場合16GBあれば十分です。
1枚のSDカードに500枚〜700枚ぐらいは保存できます。
※1時間ぐらいの花火大会で200枚〜300枚程度撮影する計算です。
経験上、この条件であれば花火大会中にデータ容量がいっぱいになって撮影できなくなったというケースは起こっていません。


あると良いもの

■予備バッテリー
今まで撮影に使ったNIKON D750・NIKON D7000は途中で予備バッテリーが必要になったことはありませんが、ミラーレス一眼レフを使用されている方はあったほうがいいと思います。


■懐中電灯
撮影中の設定確認、プログラム確認、足元を照らす など様々な場面で活躍します。


■携帯バッテリー
花火撮影の場所取りを終えて花火打ち上げまでの時間は暇です。 スマホをよく触るという方は予備バッテリーがないとすぐに電池が切れてしまいます。 ひたすら暇という絶望の渦にまきこまれないように予備バッテリーを持っていきましょう。
バッテリーと携帯をつなぐケーブルも忘れずに!


■雨具(カッパ、傘など)
夏は夕立などで急に天気が変わることも多いです。
出かける前に天気予報をチェックしておき雲行きが怪しそうなら折り畳み傘などがあると便利です。


■花火プログラム 花火プログラムを事前に入手しておくと次に単発花火が来るのか、連続花火がくるのかわかるので便利です。
また、会場から離れている場合はアナウンスも聞こえないのでプログラム入手は必須です。

シャッターを切るタイミングは花火が筒から上がる直前、花火が開く直前です。
花火のタイミングを掴むには正直なところ慣れるしかありません。
また花火大会によっても花火の上がるテンポやタイミングが変わってきますので、同じ花火大会を何回か通うことこそ上手く花火を撮る重要な要素です。


■その他あれば便利なもの(携帯椅子、虫除けスプレー、ガムテープ、おやつ、お酒)



推奨カメラ設定
 
■撮影モード:マニュアルモード
シャッター速度と絞りを手動で調整するほうが効率が良いため。


■ピント:マニュアルフォーカスで無限遠にして固定(テープとかあると便利です)
花火まで距離は何百メートルもあるので無限遠にしておけばピントが花火に合います。


■手振れ補正:OFF ※三脚撮影時はOFFにするのを忘れるとブレます。
特に花火や夜景撮影の初心者の方は要注意です。
自分もたまに忘れているので指差し確認します 笑


■絞り(F):単発花火は8〜11 スターマインなど連続花火の時は13〜18
単発花火と連続花火では明るさがかなり変わります。
F8とかで連続花火を撮影すると白とびして撮影に失敗してしまいます。

個人的に一番失敗が少なかったバランスの良い絞り値はF13でした。
ただしF13は撮影後にレタッチを加えないと暗いかなというイメージです。


■シャッター速度(SS):バルブ(バルブ設定ができないカメラやリモコンがない場合は5〜10秒)
花火はシャッターを切るタイミングが大事な被写体なので、バルブ撮影ができないとちょっと辛いです。

■ISO感度:100
できるだけノイズは少なく抑えておきたいのでISOは100固定でいいです。

■ホワイトバランス:太陽(ケルビン設定ができるカメラであれば4400〜5000K)
RAW撮影推奨※後の現像で調整できるため



場所取り
 
花火大会にもよりますが、日中の暑い中撮影可能なところで三脚を広げて待機することになります。
いつもひまつぶしに付き合っていただいている方々、本当にありがとうございますm(_ _)m

基本的に場所取りでは揉め事を起こすと負けです。誰も得しません。
その他撮影禁止、立入禁止のところでうっかり場所取りをすると大会直前で警備員に追い出されて負けです。
警備員が来ないから...とたまに場所取り禁止のところで場所取りをしているシーンを見かけますが、漏れなく開始直前に追い出されて、場所取りがどうしようもなくなっています。

場所取りのポイントは以下2点。
撮影可能な場所か聞く(不安な場合)
周りの人と仲良くなる(お互い信頼関係を築けば途中トイレや食糧買い出しに行きやすくなるうえ、たいくつじゃなくなります)



花火写真ギャラリー

今まで撮影した花火写真でお気に入りのものをアップしています。
焦点距離は全て35mm換算したものです。
APS-Cで撮る場合はこの記事で記載しているものから約0.7倍にした焦点距離に合わせると同じ画角になります。
例:焦点距離50mmと記載されている場合だとAPS-Cのカメラに焦点距離35mmのレンズをつければ同じ画角となります。


久里浜ペリー祭花火大会(神奈川県横須賀市)

150711_夜_花火_久里浜ペリー祭花火大会-4252
開催日時:2018/7/14(土)予定
撮影データ 2015年 焦点距離:24mm SS:3.5 F:8 ISO:100

JR久里浜駅から徒歩20分程度です。なんといいますか、花火が遠いw
風も強かったので、花火が流れてクラゲみたいになっています。



たまむら花火大会(群馬県玉村町)

群馬たまむら花火大会-6104-2
撮影データ 2015年 焦点距離:24mm SS:27 F:4.5 ISO:100

F値が開放ぎみなのは田んぼも明るく写したかったからです。
ここは花火のサイズも想像以上に大きかったので24mmでは入り切りませんでした。
しかしながら、入り切らないおかけで田んぼの反射と一緒に撮るという発想ができました。



足立の花火(東京都足立区)

足立区花火大会_0000
撮影データ 2014年 焦点距離:19mm SS:3.6 F:16 ISO:100

花火がはじまってから到着したのですが、土手の上から撮ることができました。
ワイドに広がって迫力がある花火大会でしたね。雨のおかげで花火の色が地面にうつっています。



葛飾納涼花火大会(東京都葛飾区)

150721_夜_花火_葛飾納涼花火大会-6712
撮影データ 2015年 焦点距離:35mm SS:26 F:14 ISO:100

この写真のようにシャッター時間が30秒前後になっている写真は連続花火のタイミングがわからなくて、どのタイミングで露光をやめようか迷った写真です^^;
長時間露光をしたので煙がおもしろい形になりました。右下にちっさく東京スカイツリーが見えます。



隅田川花火大会(東京都墨田区)

隅田川花火大会_0000
撮影データ 2014年 焦点距離:82mm SS:12 F:14 ISO:100 ※トリミング有り

汐入公園からの撮影です。南千住駅が最寄駅で徒歩15分程度です。
東京スカイツリーと花火を同時に撮りたかったので、日中から撮れそうな場所を探していました。
肉眼で見ると花火が小さくて拍子抜けしますが、パソコン画面で見るとそうでもないかなという感じです。
スターマインのような連続花火ではなく単発花火のほうが絵になるかな?と思った場所です。
この日は風向きも良く、空気も済んでおり、良い撮影条件でした。



おやまサマーフェスティバル(栃木県小山市)

0914_小山花火大会0727
撮影データ 2014年 焦点距離:27mm SS:8 F:16 ISO:100

大雨の直後の打上げだったので花火大会がはじまったすぐは大きい水たまりが会場内にできていました。
最初は会場の後ろ側にある土手の上に陣取っていましたが、その水たまりを見つけて急遽場所移動。 幸い誰もいなかったので自由に場所取りができました。
自分の写真にリフレクション要素を取り入れた記念すべき1枚です。



江東花火大会(東京都江東区)

150804_夜_花火_江東区花火大会-8212
撮影データ 2015年 焦点距離:30mm SS:7.8 F:22 ISO:100※コンポジット合成

ものすごい人で川沿いは陣取れなかったため、鉄橋越しの花火を狙いましたが...微妙でした 笑
橋の上を走っているのは東京メトロ東西線だったかな?



戸田橋花火大会(埼玉県戸田市)

戸田・板橋花火大会_0000
撮影データ 2015年 焦点距離:24mm SS:26 F:22 ISO:100

東京近郊の花火としては比較的大きい花火が上がるところとして人気です。
写真を撮るなら有料席がベストかもしれません。
この時に撮った場所はワイドスターマインでは花火同士が重なり、ナイアガラの滝も見えず、位置として悪かったように思います。
個人的には手前にいる万歳に近い姿勢でスマホ撮影している観客が入ってくれたことで楽しい雰囲気が出たかな〜と思っています。



熊野大花火大会(三重県熊野市)

熊野大花火大会_0817
開催日時:2018/8/17(金)予定
撮影データ 2014年 焦点距離:40mm SS:4.3 F:10 ISO:100 ※トリミング有
この写真はよく合成ですか?と聞かれますが、実は一枚撮りです。
熊野大花火大会の見どころの一つ「彩色千輪」という花火です。
3年越しにしてようやく撮れた記憶に強い1枚です。
無事に撮れた時に込み上げてきた嬉しさは今でも忘れられない強烈な思い出となって残っています。
名前の通りたくさんの花火が一斉に開きます。事前にアナウンスと予告花火が聞こえるのでタイミング良くシャッターを開くことが重要です。
予告花火と彩色千輪の後に強い閃光があるので要注意ですね。



調布市花火大会(東京都調布市)

調布花火大会_0000
撮影データ 2015年 焦点距離:24mm SS:9.3 F:11 ISO:100

去年(2015年)撮影した打上げ花火の中では最も近く、最も色が綺麗に出たと思います。
写真を見てもわかる通り打ち上げ場所からかなり近いところです。花火全体が入り切っていませんが、かえって迫力が出ました。



みらいとてらす(東京都千代田区)

靖国神社_みらいとてらす_0003
撮影データ 2015年 焦点距離:110mm SS:1/2 F:16 ISO:100

靖国神社で行われた手筒花火です。うまれてはじめて手筒花火を見ましたが、打上げ花火とはまた違う良さがあって大迫力でした。
手筒花火は打ち上げ花火と違って距離も近く、明るいためシャッター速度が短くても写ります。
そのため手振れ補正がしっかりした機材であれば、手持ちでも撮れるかもしれません。
ただし、それなりに望遠気味で撮影することになるので、三脚あるいは一脚はやっぱり欲しいところですね。



東京湾大華火祭(東京都中央区)

東京湾花火_0000
撮影データ 2015年 焦点距離:52mm SS:5.7 F:22 ISO:100 ※トリミング有

東京オリンピック2020の開催で再開発が行われる影響でしばらく中止となる花火大会です。
海上で行われるため都内でも最大級の大きさの花火が打ち上げられます。
写真はフィナーレ。どうしてもトリミングしてしまうと画質の低下が目立つようになってきます。
撮影時にこの構図でしっかり撮っていればもっと綺麗になっていたとは思いますが、花火を切り取って撮影するというのはなかなか難しい判断ですね^^;



撮影スポットをまとめてみました

ほかの花火記事を見るならこちらが便利です










LINE読者になっていただきますと、LINEにブログ更新通知が届くようになります。